有識者「今はVtuber=絵が動く配信者だけど、昔はそうじゃなかったよね。今のVtuber文化を否定したいわけじゃない、というのは重ねて言っておくね」
Vtuber周りのあれこれを見ながら、自分がキズナアイ登場時に夢見ていた、「バーチャル空間上にキャラクターを創造する新しい形」としてのVtuberというのは、とっくに死んでいたんだなあ、と感じている。今はVtuber=絵が動く配信者だけど、昔はそうじゃなかったよね。(続)
— chokudai(高橋 直大)🍆@AtCoder社長 (@chokudai) March 10, 2022
初期Vtuberの多くは動画スタイルだったが故に、「キャラクターの方向性は運営チームで決める」ってことが可能だったはず。当然我々からは、「中の声の人」と「台本を書いている人」のどっちの意志で喋る内容が決まっているか分からないし、だからこそ声の人が同一にならなかった。(続)
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例えば初期から活躍した猫宮ひなたちゃんなんかは、「FPSがプロ級のVtuber」として活躍していたのだけど、おそらく「声の人」と「プレイヤー」は別の人。でも「猫宮ひなた」というキャラクターをどちらも構成する要素で、多少の批判はあれど、「猫宮ひなたのプレイ」として受け入れられていた(続)
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決定的な出来事として「にじさんじの誕生」を挙げる人が多いし、「3Dフルトラッキングでの動画制作」がメインだったVtuber文化を「2Dの画像を動かす生配信」をメインに変えていったにじさんじの影響は実際めっちゃ大きい。ただこれは必然の流れだったかなと思ってる。楽だし。(続)
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個人的に注目していたのが、今は亡きゲーム部プロジェクト。彼らは全員ゲームがプロ級に上手いのだけど、それを生放送で違和感少なく再現してみせた。動画による物語と、プロのプレイに声を添えたゲーム実況。「新しいキャラクターの作り方」としては、めちゃめちゃ先を言ってたと思う(続)
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そんな「キャラクター」としての立場をしっかり作ってたゲーム部プロジェクトが、声優さんに対する労働問題で炎上。結局全員が声優交代になったんだけど、「声優が違えばもう別の人」という流れを作った原因の一つだと個人的に思ってる。最もキャラクターが分離したVtuberの一つだと思うんだけど(続)
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同様にキズナアイも4人に分裂して炎上したりとか、完全に「声の人が変わったら別人」って流れが出来て、中の人を「魂」って呼ぶようになったりとかして……その時点で、もう「新しい形のキャラクター」としてのVtuberは死んでいて、「絵が動く配信者」になっちゃってたんだなあ、と今更ながら思う(続
— chokudai(高橋 直大)🍆@AtCoder社長 (@chokudai) March 10, 2022
もちろん「絵が動く配信者」にも価値があるし、需要もあるし、だからこそホロ・にじがここまで伸びてるんだけど、自分が一番見たかったのはそれではないんだよなあ……。
色んな形があったと思うけど、例えば中の人への依存が小さく、でも交流が出来るキャラクターとか。(続)— chokudai(高橋 直大)🍆@AtCoder社長 (@chokudai) March 10, 2022
結局「2次元だろうと3次元だろうとキャラクターが動いてる動画/生放送」が全部Vtuberとしてまとめられるようになってしまうと、自然と「キャラクターと声優の同一視」が行われる環境が出来てしまったので、キズナアイ登場時以上に、新しい形のキャラクター生成が出来ない環境になったと思う。残念。
— chokudai(高橋 直大)🍆@AtCoder社長 (@chokudai) March 10, 2022