選挙圧勝で調子に乗った文在寅が米国に後頭部を殴られる悲劇 米国と協議したと主張するも米国務省はお冠
■青瓦台は「鉄道について米国と協議した」と言うが…
■米国務省、早すぎる経済協力に警戒感
■米政界「韓米間の緊張が露わになっている」
青瓦台(韓国大統領府)は28日、南北鉄道連結事業について「米国と協議を行った」と発表した。4・15総選挙圧勝の雰囲気に乗り、南北協力をさらにスピードアップしたいという意味だった。
だがこの日、米国トランプ政権は「北朝鮮の非核化進展に歩調を合わせるべき」とした。北朝鮮の非核化に全く進展がない状況で南北交流事業ばかり急いではならない、という意味だと解釈されている。
米国政界からも「韓米防衛費分担金交渉や北朝鮮政策を巡って韓米間の緊張が表面化している」との指摘が出た。
■防疫協力・鉄道連結でスピードアップする青瓦台
青瓦台の関係者は28日、韓国政府の推進する南北交流事業が北朝鮮制裁と衝突する可能性について「(防疫協力は)人道主義的事案なので制裁に該当しない」とし、「大きな制約はないだろうとみている」と語った。
また、南北鉄道連結事業や北朝鮮個別観光については「米国と緊密に協議してきた」とした。非武装地帯の平和地帯化構想については「全世界が全て支持・賞賛し、反対する国もない」と指摘した。
この関係者は「まだ北朝鮮の反応はないが、文大統領の提案を受け入れるというなら、すぐに実行する準備ができている」として、「(実現の可能性を)希望的に期待する」と語った。
米国の反対や北朝鮮制裁違反の可能性より、北朝鮮が呼応するかどうかが変数だという趣旨と解釈されている。
青瓦台は総選挙後、南北間の防疫協力など人道的支援はもちろん、鉄道連結事業など経済協力事業にも意欲を示してきた。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は4・27南北首脳会談2周年に合わせ、コロナに共同対処する南北防疫・保健協力からスタートして離散家族再会など人道的交流、鉄道・道路連結事業などを推進していきたい、と表明した。
「韓半島の運命の主人はわれわれ自身」だとし、独自の南北協力事業をより力強く推し進めたいという意図も覗かせた。
■米国では早すぎる経済協力への「警戒」続く
米国務省は27日(現地時間)、「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」が4・27南北首脳会談2周年について論評を求めたのに対し「米国は南北協力を支持している」としつつも、「南北間の協力が非核化進展と歩調を合わせて進められるようにするため、われわれの同盟国である韓国と調整している」とコメントした。
非核化の進展がない状態で韓国が独自に南北経済協力をスピードアップすることを警戒する、従来の立場を再確認したのだ。
米議会調査局(CRS)も、今月22日に発刊した韓米関係の報告書で「トランプ政権と文在寅政権の間では、根本的な緊張が多様なイシューで表面化し続けている」として、北朝鮮政策や防衛費分担金問題を挙げた。
CRSは、北朝鮮政策に関連して「文在寅政権は概して、トランプ政権より北朝鮮の方により多く、より早く譲歩することに友好的」とし、「国際社会や米国の制裁は、文大統領が米国の承認なしにより多くのことを行うのを妨げており、これが周期的な緊張の原因となっている」と指摘した。
また、防衛費分担金交渉妥結失敗で無給休職に入った在韓米軍の韓国人労働者の賃金を先行支給する案を韓国政府が推進していることに関して、米国務省の報道官は27日、本紙の質問に対し「われわれは最近数週間、互いに受け入れられる合意に到達するため相当な柔軟性を示してきた」としつつ、「韓国政府からも追加の妥協があることを望む」と回答した。
双方の綱引きが当分続く可能性が高い、というわけだ。峨山政策研究院の崔剛(チェ・ガン)副院長は「米国も韓国の総選挙の結果を見てある程度予想していたはずだが、文在寅政権のスピードアップを支持するのは難しいだろう」としつつ、「南北協力が目に見える形になったら、『制裁の枠組み』が稼働しつつも韓米の呼吸が合わなくなる可能性が高い」と指摘した。
2020/04/29 10:00
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