韓国が独自開発した診断キットが米中に大量輸出されると判明 正確度は98%に達するとみられる
今月15日、韓国中部・大田市儒城区にある診断キット開発業者「ソルジェント」を訪れた。日曜日にもかかわらず、ユ・ジェヒョン代表を含め、社員の3分の2に当たる30人余りが出勤し、新型コロナウイルスのよる感染症の診断キットを生産していた。ユ代表は毎朝8時に出勤し、午前2-3時まで海外からの契約問い合わせ電話に対応するなど多忙を極めている。20-30カ国から1日に100本を超える相談電話が殺到しているという。ユ代表は「休みも昼夜も関係なく、ここ2カ月は1日に18-20時間働いている」と話した。ソルジェンとの昨年の売上高は約60億ウォン(約5億2000万円)だが、最近は中国、米国の企業と80億ウォン規模の輸出契約を結んだ。別の診断キット開発業者のシージェンも状況は似ている。シージェン関係者は「研究所の従業員まで生産に動員されている」と話した。
1日に13万人を6時間で検査できる韓国の新型コロナウイルス診断能力に海外が注目している。米CNNは「一部の国は診断キットを確保するのに孤軍奮闘しているが、韓国では無料で容易に検査できる」とし、韓国の研究施設を紹介した。韓国の診断キット業者が注目を集めるのは、中東呼吸器症候群(MERS)、エボラ出血熱、新型インフルエンザなどを経験し、ノウハウを蓄積し、迅速な意思決定が可能な博士・教授出身の専門家が会社を率いている点だ。
■中国の感染者発生後すぐに開発着手
16日現在で食品医薬品安全処(食薬処)から販売許可を得ているのは5社だ。うち4社が診断キットを大量生産し、国内の需要を満たし、海外にも輸出している。コジェン・バイオテックが3月4日に食薬処から最初に緊急使用承認を受け、シージェンには12日に承認が下りた。4社は1週間で10万-50万人分の診断キットを生産している。
韓国の国内業者が新型コロナウイルスの事態に速やかに対応したおかげで、海外の業者に比べ、大量生産でリードすることができた。コジェン・バイオテックはナム・ヨンソク代表が世界保健機関(WHO)のウイルス情報共有メカニズム「GISAID」に感染者の情報が掲載されるとすぐに、1月10日から診断キットの開発に着手した。韓国で最初の確定患者が出た1月20日の10日前のことだ。SDバイオセンサー、シージェンもそれぞれ1月5日、16日に開発に着手。ソルジェントも中国の代理店からの要請を受け、17日に開発に乗り出した。
韓国の業者が開発した診断キットはリアルタイム遺伝子増幅検査(RT-PCR)技術を利用したものだ。1日以上かかっていた検査時間を最大6時間以内へと短縮した。
■いずれも専門家が代表
4社には代表が博士、教授出身の専門家だという共通点がある。意思決定に長時間かかる大規模な製薬会社とは異なり、中小バイオ企業は専門家の迅速な判断と決定で先手の対応を取ることができた。
コジェン・バイオテックのナム・ヨンソク代表は、高麗大の生化学・分子遺伝学博士出身で、延世大機械工学部でバイオエンジニアリング部門の兼任教授を務める。シージェンのチョン・ジョンユン代表は米テネシー大生命工学博士で、梨花女子大で生物学科教授を歴任した。ソルジェントのユ・ジェヒョン代表は忠北大微生物学科の博士出身で、SDバイオセンサーのイ・ヒョグン代表は20年間にわたり、血糖測定器やさまざまな診断キットを開発するなど現場経験が豊富だ。
感染症診断に関するノウハウを蓄積してきたことも海外から注目を集める要因だ。コジェン・バイオテックは2009年の新型インフルエンザ、15年のMERSの際に製品を開発し、政府や医療機関に供給した。ソルジェント、SDバイオセンサーもエボラ出血熱、MERSの診断キットを開発した。14日現在でイタリアの累計検査者数(約10万人)は韓国の累計検査者数(約26万人)の半分にも満たない。韓国では最大16万ウォンを支払えば、新型コロナウイルスの診断が可能だが、日本では2倍の35万ウォンかかる。米国では無料診断が不可能で、診断には約2000-3000ドル払う必要がある。韓国は低い診療報酬で多くの人が速やかに検査を受けられる。MERS以降に制定された食薬処の緊急使用承認制度では、通常1年程度かかる認証が数週間に短縮された。大韓診断検査医学会のイ・ヒョクミン感染管理理事は「診断キットの正確度は98%に達するとみられる」とし、「MERSなどを経験して構築したインフラは韓国企業が診断キットの開発をうまく成し遂げることができた要因だ」と指摘した。
ユ・ジハン記者
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/03/17/2020031780031.html
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2020/03/17 10:45
