出版業界で完全敗北したサヨク陣営に韓国が見切りをつける 朝日たちが露骨な役立たず認定を食らう
嫌韓、日本のメディアと出版を掌握する
12/9(月) 7:56配信
「韓国なんて要らない」「文在寅よ、お主こそ汚染水」「韓国の反日感情は日本をうらやむ劣等感から始まった」「厄介な隣人にサヨウナラ」「韓国人の10人に1人は治療が必要なほど怒りを抑制できない」
日本のインターネットで見られる匿名のコメントではない。日本のメディアが書いた記事のタイトルと報道内容である。ベストセラーとして書店で多く売れている本のタイトルを眺めてみても事情は似ている。『韓国という病』『文在寅という災厄』『韓国人に生まれなくてよかった』『「妄想大国」韓国を嗤う』『どの面下げての韓国人』『笑えるほどたちが悪い韓国の話』『マンガ嫌韓流』など。
なかでも『文在寅という災厄』『韓国人に生まれなくてよかった』はなんと元駐韓日本大使が書いた本で、『マンガ嫌韓類』は100万部が売れ、親日史観の『反日種族主義』日本語版はアマゾンジャパンで総合ベストセラー1位を記録した。『菊次郎の夏』『花火』 などの映画で有名な北野武監督は、地上波の番組に出演して韓国の政治家の顔写真について、「あの冬瓜のような頭、どうかできないのか。煮込んだらおいしそうだ」と言った。
日本軍「慰安婦」の銅像に対しては「胸が垂れている」という言葉がためらいなく吐き出された。右翼のデモ隊は路頭で「南京大虐殺ではなく、鶴橋(日本国内のコリアタウン)大虐殺を実行しますよ」「韓国人女性をレイプしてもいい」「良い韓国人も悪い韓国人もみな殺せ」と叫ぶ。
『嫌韓の系譜』は、日本がメディアと文化を武器に日常の心臓部で再生産している「嫌韓」の実体を事細かに暴く。最近の嫌韓現象には過去の様相とは大きく異なるいくつかの点がある。一つ目には、マスメディアが前面に出たという点である。
以前はインターネットで娯楽程度に消費された嫌韓を公的メディアが積極的に生産している。地上波の朝番組で嫌韓放送が野良の火のように広まり、新聞と雑誌が「韓国特集」を見境なく繰り広げている。その理由は嫌韓がお金になるからである。嫌韓さえ取り上げれば視聴率が急騰し、10万部も売れなかった三流新聞が全国区メディアに浮上する。
まさに「嫌韓ビジネス」である。二つ目に、政府が水底で支援しているという点である。戦後日本で最大の外部の敵は北朝鮮だったが、トランプ政権になり朝米対話、南北対話が急速に行われ、いわゆる「ジャパンパッシング」議論が高まった。改憲を通じた軍事大国化など右傾化路線を歩む安倍にとっては、東アジアの軍事的緊張感は必ず維持されねばならない必須条件だが、足の甲に火が落ちたということだ。韓国敵対化戦略は安倍政権の生存戦略である。
三つ目に、嫌韓の原因提供者が韓国という論理構造の強化だ。韓国の過去の問題の提起と賠償要求が、韓日関係の未来を踏み付けて一般人の嫌韓感情を増幅させているという論理である。「謝罪するほど韓国の甘えを受け入れる構造を助長するだけ」ということだ。
嫌韓の加速化は日本の20年の長期不況、韓中関係の密着による日本のナショナリズムの深化、北朝鮮の持続的な軍事脅威に対する恐れなどが原因に挙げられる。不安を鎮めるためには仮想の敵や悪を探さなければならない。日本の偉大さや優秀さを褒め称える本が多く出版されるのも同じ脈絡だ。
それでも希望がないわけではない。路頭での嫌韓デモに専念する右翼団体に対応する良心的な行動主義市民もいる。彼らは右翼団体のデモの現場に出ていき、嫌韓反対の署名も集めて体でデモを封鎖する。彼らの活躍する姿によって『カウンターズ』(2017)というドキュメンタリー映画が製作されもした。2016年にはヘイトスピーチを処罰する「ヘイトスピーチ法案」が可決された。
日本に対する絶望と希望に同時に出会えるこの本は、日本の古いヘイトと差別の歴史を系譜学的に扱い、「ヘイト」という感情の心理的・哲学的省察まで加えている。「日本現代文化の中の嫌韓研究」で博士の学位を得て嫌韓研究を続けているノ・ユンソンの初の単著だ。
キム・アリ フリーライター(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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