消滅寸前の社民党内部で血で血を洗う死闘が勃発してしまう 照屋議員の引退で問題が噴出中
社民党の照屋寛徳衆院議員が今期限りの引退を表明し、北中城村長の新垣邦男氏を事実上の後継指名していることに関連して、社民県連は5日、那覇市内で執行委員会を開き、衆院沖縄2区の人選について協議した。会議では、新垣氏擁立を巡る一連の経緯に異論や批判が相次ぎ、結論は出なかった。照屋氏の意向の取り扱いを含めて各支部へ持ち帰って協議を継続することを確認した。
執行部は19日にも県連大会を開催し、照屋氏の後継候補を正式発表する予定だったが、会議で異論が噴出したことを踏まえ、大会自体を延期することを決めた。
2区の人選を巡っては、県連幹部や照屋氏後援会幹部で構成する選考委員会が照屋氏の意向を尊重し、6月に新垣氏の擁立を全会一致で決め、新垣氏側にも出馬を打診していた。しかし、選考委員会の決定事項や一連の行動について県連内で共有されず、執行委員会での正式な報告はこの日が初めてだった。
そのため、一部の委員からは疑義が噴出した。さらに、新垣氏が社民党員ではないことなどに対しても批判が相次いだ。会合後、県連の照屋大河委員長は「選考委員会の動きについて執行委員会への報告がなかったことに委員から疑問があった。2区は党にとって非常に大切な選挙区であり、皆が一つになって戦える方向をつくっていきたい」と述べ、人選について慎重に進めていく考えを示した。
会合ではこのほか、衆院沖縄4区におけるオール沖縄陣営の候補者人選についても協議した。すでに始動している4区選考委員会の構成と選考基準について、改めて与党内で明確化する必要があるとの意見で一致した。仲村未央書記長は「4区は『オール沖縄』にとって象徴的であり、選考基準についてきちんと明確にすべきだ」と語った。