自衛隊への攻撃措置を明言しようとした韓国が土壇場でヘタレたと発覚 直前に強硬度を引き下げる
■日本の哨戒機、また威嚇飛行
■国防部長官がするはずだった記者会見も合同参謀本部作戦本部長に交代
■対応の強硬度・発表文発表者の格を下げる
23日午後2時40分ごろ、ソウル市竜山区の韓国国防部(省に相当)記者室。出入り記者たちと懇談会をしている最中だった鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官が慌てて席を外した。参謀が近づいてきて何らかの報告を耳打ちした直後だった。国防部関係者はいぶかる記者たちに「長官が緊急で措置すべき状況が発生した」とだけ言った。
鄭景斗長官が受けた報告は「日本の海上自衛隊哨戒機が韓国海軍駆逐艦『大祚栄』に対して低空威嚇飛行をした」という内容だった。
国防部は同日、日本の挑発に対する公式発表文の文案や発表者の格をめぐってあたふたするなど、危機対応の過程で深刻な混乱を来した。韓国政府とその周辺では、「緊急の状況で政府の安全保障の司令塔がきちんと稼働できていない」と指摘する声が上がった。
韓国国防部は当初、公式発表文草案に「再びこのような行為が繰り返される場合、我々は自衛権的措置を含め強力に対応していく」という文言を入れていた。「自衛権的措置」とは、韓国軍が2017年まで北朝鮮の核実験やミサイル発射のような挑発行為に対して断固とした対応を取ると宣言する時に使っていた表現だ。
自衛権的措置には警告放送のほか警告射撃や実際の射撃(ミサイル発射など)が含まれる。日本の自衛隊哨戒機の近接威嚇飛行が続くなら、北朝鮮に対する懲らしめに準ずる行動に出ることもあり得るという意味だ。ところが、最終的な発表文では「自衛権的措置」という文言を外し、「対応行動守則」という文言に強硬度を下げた。
国防部は発表文を発表する時も鄭景斗長官が自ら記者会見室で発表するとしていたが、直前に韓国軍合同参謀本部の徐旭(ソ・ウク)作戦本部長(陸軍中将)に交代した。
軍消息筋は「国防部が用意した初期対応計画が大統領府の調整を経て調節されたものと聞いている」と語った。一方、与党関係者は「現在の国防部の報告・意思決定体系上、大統領府の指示なしに最終案だけでなく草案も勝手に出すのは難しい」と言った。
同日の韓国軍の「ドタバタ」は大統領府の「心変わり」と無関係ではないということだ。安保部署関係者も「大統領府内部の空気は、当初は『超強硬対応』に向かって流れていたが、国家安全保障会議(NSC)の協議などを経て、対応の強硬度が下がった可能性が高い」と話している。
2019/01/24 08:20
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