漫画家の赤松健さん「『漫画村』より品揃えが良い定額のマンガ読み放題サービスがあれば漫画村は潰せる」
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4118/index.html
赤松さん、コンテンツがタダで当たり前という風潮が広がる中で、どうやって対抗していく?
赤松さん:音楽とか動画の世界では、定額見放題、定額聴き放題みたいなのが、外資系企業によって確立されていると。同じように漫画も定額読み放題はあるでしょうね。
なおかつ、全出版社横断で、ここに行けば必ず読めると、なおかつ海賊版サイトよりも使い手が使いやすい、これがあれば、海賊版にいく必要がなくなりますから、勝てるということになりますね。
こういったサイトを利用してしまう人たちに対して、ひと言。
福井さん:この漫画というのは、クリエーターたちにとっては生存の糧なんですね。もしクリエーターという職業が成立しなくなれば、漫画は生まれないことになる。
海賊版の最大の被害者は読者自身なんですね。
ですから、先ほどの法的な対策、それから赤松さんおっしゃったようなビジネス面の努力、そして何より社会の理解によって、海賊版と社会全体が向き合っていくことが必要だと思います。
赤松さん:われわれ、真面目にやっているやつの仕事を、安易に利用してほしくないとは思いますね。
まず調べたのは、インターネット上の住所IPアドレスです。
漫画村問題取材班 田辺幹夫記者
「このサーバーを使っていることがわかります。」
漫画村のIPアドレスから、サーバーの管理会社が分かりました。
「クラウドフレア」という会社です。そのサーバーは、アメリカ・アリゾナ州にあると表示されました。
早速、取材班はアリゾナ州フェニックスへ向かいました。
たどり着いたのは、ある巨大なデータセンターです。
漫画村のデータはここにあるのか。尋ねると、個別の顧客情報は明かせないとして、確かめることはできませんでした。
クラウドフレア社は、サーバー管理の世界有数の企業です。顧客に代わって、大量の画像や動画のデータを配信するサービスを行っています。
しかし、悪意を持った人物が利用すると、元のサーバーの位置が外部から隠れるため、身元が探られにくくなります。
この仕組みが漫画村の運営者を探る上での壁となっていました。
しかし、取材に応じた会社の弁護士の言葉に、この壁を突破するヒントがありました。
クラウドフレア社 顧問弁護士
「著作権者(漫画家や出版社など)からコンテンツの削除要請があれば、サイトの運営者の情報をお伝えしています。」
そこで取材班は、削除要請を検討している出版社を訪ねました。
出版社は、クラウドフレア社に漫画村に掲載されたコンテンツの削除要請を送りました。
エコーズ 代表取締役 芹田治さん
「(返事が)来てくれるとうれしい。これで止まったら、一個、解決手段が見えたっていうことになる。」
翌日、早くも返事が返ってきました。クラウドフレア社によれば、漫画村のサーバーはアメリカではなく、さらに別の国にあるといいます。
エコーズ 代表取締役 芹田治さん
「どうやらウクライナにある企業っぽい。」
取材班は、ウクライナの会社を直接訪ねることにしました。
その会社の住所は、首都キエフの中心部に近いアパートになっています。経営者を訪ねると、驚くべき答えが返ってきました。
「彼(経営者)はもう4年半ここにはいない。」
「4年半前に殺されたんだ。」
「あなたは?」
「私は彼の父親だ。」
父親と名乗る男性は、この場所は自宅で、会社の存在について知らないと主張しました。
その後、会社は買収されたことが判明。取材班は、買収した会社のオーナーに会うことができました。
旧ソ連時代の倉庫と見られるこの建物で、250台のサーバーを管理しているといいます。
漫画業界は結局は読者のためのことなんて何もしてないからな