記者クラブの財務省抗議に『複数社が協力を拒絶する』仲間割れが発生。テレ朝の自殺には付き合えない
記者クラブ20社 財務省に抗議文
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201804/CK2018041902000152.html
東京新聞
2018年4月19日 朝刊
財務省が福田淳一次官のセクハラ疑惑を巡り、報道各社の女性記者に調査協力を要請している問題で、同省を取材する報道機関でつくる記者クラブ「財政研究会」は十八日、被害女性が名乗り出ることで本人の特定など二次被害につながる恐れがあり、協力要請は受け入れられないとして、抗議文を同省に提出した。
財政研究会には、東京新聞を含む二十四の新聞社、テレビ局、通信社が加盟している。
抗議文は麻生太郎財務相と矢野康治官房長宛て。記者クラブ側は、名乗り出る先の弁護士事務所が財務省と顧問契約を結んでいることから、「被害女性のプライバシーや取材記者としての立場がどのように守られるのかが明確でない」と、調査の中立性を疑問視。名乗り出ることで「本人に不利益が生じる二次被害につながる懸念が消えない」とした。記者には取材過程や取材源の秘匿が求められている点からも「被害を名乗り出て調査に応じるのは極めて困難な状況」という。
抗議文を受け取った神谷隆広報室長は「担当に渡します」と述べた。
加盟二十四社のうち四社が抗議文の提出に関する採決を棄権した。棄権した日本経済新聞社広報室は「今回の案件は個社で対応するべき問題だと考えます。日経としては財務省の調査協力の要請に応じる考えはありません」とコメントした。