IOC委員が『平昌での冬季大会の再開催』に全面的に賛同した模様。半島情勢に利用する気を隠さず
http://www.sankei.com/smp/pyeongchang2018/news/180220/pye1802200039-s1.html
韓国の聯合ニュース(日本語電子版)によると、北朝鮮の張雄・国際オリンピック委員会(IOC)委員は20日、平昌冬季五輪が開催されている韓国からの帰路、経由地の北京国際空港で、崔文洵(チェ・ムンスン)江原道知事が提唱している2021年冬季アジア大会の南北共同招致について、「十分に可能だ。アジア大会は開催希望国が少ないため五輪よりも簡単だ」と前向きな姿勢を示した。
スポーツを通じた南北交流や融和を訴える崔氏が、招致に成功した場合、北朝鮮東部の馬息嶺(マシンリョン)スキー場を活用する考えを示したことについても、張氏は「利用できる」と賛同したという。
馬息嶺スキー場は、金正恩朝鮮労働党委員長の肝いりで整備された。金正恩氏はこのスキー場に海外客を呼び込み、外貨獲得の手段にしようと考えているとされる。平昌冬季五輪前には南北の選手が合同練習を実施。韓国側の関係者は「コースの難易度や雪質はいい」と評価している。
金正恩氏にも近いとされる張氏は、韓国が北朝鮮代表団を歓待した平昌五輪について、「今回の五輪は満点。同じ民族同士で和合し、とても立派だった」と持ち上げたという。平昌五輪に続き、冬季アジア大会の共催を、北朝鮮のイメージ改善に利用する狙いがうかがえる。
崔氏は「朝鮮半島の緊張緩和に対する政府や国際社会の意思も明らかで、共同誘致に向けた雰囲気も十分だと考える」との認識を示しているが、韓国国内では親北姿勢を隠さない知事の“スタンドプレー”に批判が高まっている。北朝鮮側は乗り気だが、共同誘致が実現するかは未知数だ。(五輪速報班)