菅長官の警戒発言に『日刊ゲンダイが盛大にファビョり』正体を自白。巡航ミサイル叩きまで始める
北海道警に窃盗容疑で逮捕された北朝鮮の木造船乗組員3人をめぐり、菅官房長官が「工作員など、いろいろな問題の可能性もある」と言い出し、物議を醸している。訪朝した国連のフェルトマン事務次長が「意思疎通の定例化」で合意した直後。どういう腹積もりなのか。
9日に都内で講演した菅長官は、「北朝鮮の漁船と思われる船で、実は軍所有の木造船が日本海に漂着している例が今月から見られ始めている。意図も含め聞き取り調査をしている」と唐突に踏み込んだ。問題の木造船は先月28日に北海道松前沖で発見。その前に乗組員が松前小島に上陸して発電機などを盗んだとみられ、海上保安部が巡視船にロープで係留し、道警が任意で事情を聴いていたが、8日に逃亡を図った。
デイリーNKジャパン編集長の高英起氏はこういう。
「彼らが工作員の可能性は、まずありません。しけの時季に古い木造船を操り、命を落とすリスクを冒して日本に浸透するメリットはない。国家にとって重要な人材である工作員を送り込むのであれば、東南アジアで華僑に身分を偽るなり、スマートな方法があります」
「工作員説」の根拠は木造船が掲げる「朝鮮人民軍第854部隊」のプレートだ。「軍関係者=スパイ」と言いたいのだろうが、北朝鮮では食糧難対策や外貨稼ぎで、3~4年前から政府や軍傘下の漁民が漁獲量拡大に励む。朝鮮労働党の金正恩委員長は「年間300日以上の出漁」を命じ、党機関紙の労働新聞電子版は7日付社説で「冬季漁業は年間水産物生産計画の成果を左右する重要な闘い」とゲキを飛ばした。
「中国に一部の沿岸漁業操業権を販売した影響もありますが、儲けたい一心でムチャな漁に出る漁民は少なくない。違法操業で第三国で逮捕されたら厄介な展開になるのは分かり切っている。それで逃走を試みたのでしょう」(高英起氏)
北朝鮮危機を「国難」と煽り立てる安倍政権はドタバタに乗じ、北朝鮮の大半が射程に入る米国製の長距離巡航ミサイル導入をいきなり決定。国会で審議もせず、防衛省は来年度予算案に22億円超を追加要求するという。タイミングが良過ぎる。
ソース:日刊ゲンダイ<あり得るのか? 北乗組員逮捕で菅長官「工作員の可能性」>
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/219314/2