妹「やめなよ、野球。家族をここまでぐちゃぐちゃにしてまで続けるものなの、野球って?」
特集VTRの冒頭で望月選手は、
「自分が野球をやってから、家の中がおかしくなった。死にたいと思うくらい、申し訳ないなって思っていました」
と懺悔の言葉を口に。その上で、家族がそろって写真を撮影したのは「15年前が最後」との情報も紹介された。
小学4年生の時に周囲との「温度差」から少年野球チームを退団。
そこで、建設会社を経営していた父に「毎日練習に付き合って欲しい」と頼んだ。
息子からの真剣な願いに父は応えた。毎日2時間の朝練習に付き合い、会社も早退した。
さらに、息子を高額な野球塾に通わせるなど、毎月10万円以上を望月選手のために費やした。
当然、家計は苦しくなり母はパートへ。だが、それでも父は息子のサポートを優先した。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171027-00000012-jct-ent&p=2
父が会社を休んで練習に付き合い、経営を部下に任せることも多くなっていた。
このとき、一家を揺るがす大事件が起きる。父が仕事を任せていた部下が、会社の建設資材を転売し、その金を持ち逃げしたのだ。被害額は数千万円に達し、父の会社は廃業を余儀なくされた。
会社を失ったことで、望月家の生活は激変。日々の食費にも困るようになり、父と母が衝突することも多くなった。
だがそれでも、父は「高校入学まで付きっ切りで練習を見たい」として、なかなか新たな仕事を始めなかった。
徐々に崩壊する家庭に強く責任を感じていたという望月選手。
番組の再現VTRでは、自分の部屋で一人号泣する望月選手に、妹が、
「やめなよ、野球。家族がここまでぐちゃぐちゃになってるのに。そこまでして続けるものなの、野球って?」
との言葉をかけるシーンも放送された。
「泣いてるときは死にたいって思っていました。お父さんを見てても、お母さんを見てても前までは普通だったのに...。
幸せな普通の家族。でも自分が野球をやってから、家族が無茶苦茶っていうかバラバラになった」
と悲壮な表情を浮かべて振り返る。その上で、「自分が何とかしないといけない。
プロ野球選手になって、親を生活できるようにさせてあげたい」とも話していた。
その後、望月選手は中学を卒業し、奨学金で高校、大学へ進学。そして今年のドラフトで、ついに指名候補に名乗りを上げた。
番組では、江藤愛アナウンサーが「望月選手、そして家族の夢はかなったんでしょうか」とコメントし、
ドラフトの結果を紹介。だが――、望月選手の名前が会場で呼ばれることはなかった。
番組MCの中居正広さんは、「えっ、全部もう、育成(指名)も終わったんですか」と呆然とした表情で一言。
スタジオのゲスト全員が黙り込み、その中でも北斗晶さんは目に涙を浮かべていた。
現場の女性アナが「今回は残念な結果となりました」と声をかけると、
望月選手は目を真っ赤にして「はい...」とだけ返答。現在の心境を尋ねられると、
「(5秒ほど言葉が出ず)あの...、ちょっと言葉が出てこないんですけど。力がなかったから
呼ばれなかったと思うので。素直に受け止めて...、もう1度、プロを目指して頑張りたい」
と言葉に詰まりながらも答えていた。
また、ドラフト指名を自宅で待っていた望月選手の家族にも中継が繋がり、
母と妹が涙を流す姿が映し出された。コメントを求められた望月選手の父は、
「そうですね......。う~ん、退路を断ってプロ一本で挑戦してくれたことにね、
本人の望む結果ではなかったと思いますけど、僕は親としてそこは評価してあげたいと思います」
と絞り出すように漏らしていた。
ここまで結果残せたのは凄いだろ