『韓国の見当違いすぎる反応』に国際専門家が”こいつらはアホだ”と断定。自分たちの未来より名分の方が大事
「韓国は中国の一部だった」と言うトランプ(抜粋)
鈴置:トランプ(Donald Trump)大統領が「韓国は歴史的に中国の一部だった」とウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に語りました。これは歴史認識の問題に留まりません。
「朝鮮半島を今後どう仕切るか」について、米中の談合が始まったことをうかがわせる発言です。トランプ大統領によれば4月6、7日の首脳会談で習近平主席から、そう講義を受けたのです。
── 結局、米中はどんな取引をしたのでしょうか。
鈴置:トランプ大統領は「核を放棄するまで北に圧力をかけてくれ。ご心配の『朝鮮半島という盾』――中国の既得権は絶対に尊重するから」と約束した。習近平主席はそれを北京に持ち帰った、ということではないかと思います。
そこで現在、米国は北朝鮮を空母などの軍事力で脅しながら、中国の強力な対北制裁を待っているのでしょう。
「朝鮮半島という盾」をどういう形で保証するかまでは詰めていないと思います。在韓米軍の撤収、さらには米韓同盟の廃棄につながる可能性が高いとは思いますが。
「混乱する北朝鮮」には米軍と中国軍を中心とする国連軍が進駐するか、あるいは中国軍が単独で進駐して治安維持活動を展開すると専門家は見ています。ただ、いずれは兵を引くことになるわけでその際、中国は見返りに韓国からの米軍撤収を求めると思われます。
── 韓国では「韓国は中国の一部」発言はどう受け止められたのでしょうか。
鈴置:政府もメディアも「属国扱いされた」と怒りました。ピントが大きくずれている感じです。トランプ発言で韓国が警戒すべきは「自分の知らないところで取引材料に使われそうになっていること」のはずです。
韓国人にとっては自分たちの「未来」よりも「昔、属国だったかどうか」という「名分」が大事なのです。さすがに朱子学を国教としてきた国のことだけはあります。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/226331/042500103/