蓮舫代表が『産経新聞に”お前はバカだ”と面罵される』喜劇が発生。バカを相手にする口調で問い詰める
http://www.sankei.com/premium/news/170402/prm1704020026-n1.html
拝啓 民進党代表、蓮舫様
どうしてもあなたがおっしゃられた言葉の意味がよくわかりません。報道に携わった経験をお持ちの先輩として、教えてください。
学校法人「森友学園」(大阪市)問題をめぐり、安倍昭恵首相夫人と学園の籠池泰典氏の妻、諄子氏が交わしたメール内容を踏まえ、私は3月28日付朝刊で、辻元氏に関する「3つの疑惑」と題した署名記事を書きました。「疑惑」とは、(1)辻元氏が学園の塚本幼稚園に「侵入しかけた」のか(2)辻元氏が小学校の建設現場に「作業員を送り込み」、メディアに間違った情報を発信させたのか(3)大阪府豊中市の「野田中央公園」に関する国庫補助金支出への関与の有無について-の3項目です。
(1)と(2)は、本文で諄子氏のメール内容を原文をいじらずに紹介しました。
記事に対し、民進党の柿沢未途役員室長は翌29日、弊社政治部長宛の抗議文を提出しました。さらに蓮舫さんは30日の記者会見で、「報道で大事なことはファクトチェック。記者であれば誰でも簡単に裏取りできる。だからこそ、多くのメディアが報道を控えた」「ガセネタであったような報道の中身」などと批判されました。
ちなみに言えば、安住淳代表代行も29日の記者会見で、旧民主党執行部が総退陣した「偽メール事件」を引き合いに「自民党や産経新聞がやろうとしていることは、意図的にまさにあのことだ」とも指摘。記事について「ネット時代の異様な報道の仕方だ」とも批判されました。
お二人は、大きな勘違いをされているのではないでしょうか。
中略
私は、もちろん諄子氏のメール内容すべてが事実とは思っていません。ただ、泰典氏の証言だって真実かどうか確定できませんよね。この証言をベースに国会質問することと、公開された諄子氏のメールを紹介し、メディアの責任で事実関係をただしていくことは、どこがどう違うのか。私は記者修行が足りないのか、よく分かりません。
私は昨年7月に野党担当キャップとなってから、今の民進党を取材していて「息苦しさ」を感じることが多々ありました。自らへの批判には非寛容なのです。今回も、「辻元氏へのメール内容は虚偽なのだから、報じるな」と言われているように思ってしまいました。繰り返しますが、今回の記事に引用したメールは自民党が公表したもので、私は「事実だ」と断定して書いてはいません。
旧民主党政権で、松本龍元復興相は「みなさん、いいですか、『書いたらもうその社は終わり』だから」などと発言し、その後辞任に追い込まれました。今回、そのことが脳裏をよぎりました。
御党から抗議文を受け取った翌30日早朝、私は新潟に住む母からの電話で目を覚ましました。
「あんた、訴えられるの?大丈夫?」
母は同日の本紙朝刊に掲載した抗議文を読み、「法的措置も含めた対応を検討する」との一文に驚いたそうです。私は「訴えるのは相手方だからどうなるんだろうね」などと笑いながら答えましたが、「法的措置」という言葉は一般人からみれば、それだけ重いものなのです。
もちろん、報道する側には重い責任があることは自覚しつつ、これからも事実関係の検証を続けていこうと思います。
末筆ながら、蓮舫代表のますますのご活躍を期待しております。
敬具
産経新聞政治部野党キャップ 水内茂幸