『現状だと韓国はまた全滅状態に陥る』と専門家が”繰り返す未来”に絶望。失敗すれば屈辱的可能性が現実化

韓半島は国内的に分裂するたびに周辺の国々の侵略により国民の生命と財産を略奪された。今年は丁酉年で日本軍が朝鮮人の鼻と耳を切った丁酉災乱(慶長の乱)が勃発して420周年になる。当時、日本は情報政治工作を通じて朝鮮政府の内部分裂を誘導し、忠武公・李舜臣将軍を罷免させた。

元均（ウォン・ギュン）将軍が漆川梁海戦で大敗して、白衣従軍した李舜臣将軍が復帰して鳴梁海戦海戦と露梁海戦で勝利し7年倭乱が幕を下ろした。韓半島に侵攻した日本軍が朝鮮の良民と軍人を殺し、その鼻と耳を切って塩漬けにして戦闘の証拠物として日本に持っていった。京都市内に鼻と耳の墓を作って初めは鼻塚と呼び後に耳塚に名称を変えた。

当時、日本軍に殺害されて鼻と耳を切られた朝鮮軍人と良民の数は何と12万6000人余りに達した。京都市は豊臣秀吉を敬う豊臣神社から100メートル程離れたところにある耳墓を耳塚公園にして日本の史跡に指定した。

国益により韓国と中国と日本は7年倭乱を各々違うように呼ぶ。韓国は日本人倭国が壬辰年に乱を起こしたことでして壬辰倭乱と呼び、丁酉年に倭国がまた乱を起こしたことで丁酉再乱と呼ぶ。当時の朝鮮の立場から見れば倭国が反逆の乱を起こしたという表現だ。ところが中国は倭国を防いで朝鮮を助けた戦争で抗倭援朝と呼ぶ。明国が朝鮮を助けたという表現だ。侵略国の日本は日王が使った年号の文禄(1592～1595年)と慶長(1596～1614年)時代の戦いといって文禄慶長の役と呼ぶ。侵略戦争であることを隠してただの戦いという表現だ。

壬辰倭乱と丁酉再乱(慶長の乱)で日本軍によって朝鮮の民の人命が殺傷され財産が略奪されたし全国土が蹂りんされた。権力争奪だけに没頭していた朝鮮の政治指導者の分裂が呼んだみじめな結果であった。領議政として7年戦争を指揮した西厓・柳成龍（リュ・ソンニョン）先生は後代に歴史的教訓を与えるために懲毖録を執筆した。それにもかかわらず、後代の政治家たちが国益を優先せず、党派の権力争奪で分裂の政治をして国を日本に強奪され、1910年から1945年まで日帝強制占領期間35年間の恥辱の歴史を体験した。

周辺国の国益追求で国際関係が冷厳なのは昔も今も同じだ。北核脅威が今なお残る中で、真っ二つになった韓半島の北側で撃つミサイルを防御するための高高度防衛ミサイル体系サード(THAAD)の韓国内配置に中国とロシアが反発している。中国は韓流文化を遮断して通商圧迫を加えている。韓国領土の独島（ドクト、日本名：竹島）領有権を主張する日本の安倍政府が戦争できる国に復活しようとしている。

丁酉再乱で朝鮮の民の鼻と耳を切りとって行った者は日本軍で、日帝強制占領期間に少女たちを慰安婦に引っ張っていった者も日本軍だが、その原罪は当時、権力闘争に没頭し分裂した朝鮮の政治指導者らにある。420年の歳月が流れたが韓半島には激動と混乱の歴史が繰返されている。今は王朝時代でも帝国時代でもない民主時代だ。国の主人である国民が気をしっかり持たず、国を壊す扇動政治に附和雷同すれば、どんな形態でも再び鼻と耳を切られるかもしれない。

[月曜広場-クォン・テボン高麗大教授]