『日韓関係悪化の原因は全て米国にある』と韓国が”トチ狂った寝言”を連発。唐突すぎる論調に日本側困惑
ホテルチェーンを経営する日本の不動産企業の極右事業主が、南京大虐殺を否定する本を客室に備置しておき、中国人の抗議を受けると「見解の相違」を許さないのかと逆に非難して、自国の言論の自由保障を誇ったというが。
なんと言うべきか。「国境のない記者団」が発表した「2014年世界報道の自由」国家別ランキングによれば、日本の言論の自由は李明博(イ・ミョンバク)・朴槿恵(パク・クネ)政権登場後に順位が大きく落ちた韓国(57位、2006年には31位)より低い59位(2006年には51位)であった。そのホテルチェーンの代表、元谷外志雄氏がなぜかそのような日本の言論の自由を自慢して中国を見下したというから見苦しい限りだ。さらにおかしなことは、環球時報によれば、『誇れる祖国 日本』『誇れる祖国 日本復活への提言』のような、本当につまらない日本極右の宣伝図書を客室からなくせない理由が、言論の自由の他に、国ごとに歴史認識と歴史教育が違うことと、「事実に基づく真の歴史」を伝えるためだと主張したことだ。
元谷外志雄、どういう人物か?
2008年、当時日本の航空自衛隊航空幕僚長(韓国の空軍参謀総長に相当)だった田母神俊雄氏が突然更迭された。その理由は、ホテル運営、マンション建設・分譲で大金を稼いだアパグループが掲げた「真の近現代史観」懸賞公募で彼が最優秀賞(賞金300万円)を受けたことだった。実は、それを自ら祝って天地四方に喚きたて日本内外で厳しい視線を受けたことが一層大きな問題であった。その最優秀作たるものや、本当にすさまじいものだった。要約すればこんな内容。軍国日本が侵略国家ということは、濡れ衣で謀略だ、日本が西側帝国主義列強と戦ったおかげで2次大戦以後に韓国などアジア、アフリカの国々の独立への道が開かれたではないか、日本の中国攻撃は中国に駐留中だった日本軍を蒋介石軍隊がテロなどで絶えず困らせたので、やむを得ず反撃したまでなのに、それがどうして侵略なのか云々。
この厚顔無恥な主張に最優秀賞を与えたアパグループの代表がまさに問題のホテルチェーンの主人である元谷外志雄氏だ。2008年、田母神氏の解任させ、急遽鎮火に努めたのが当時首相の麻生太郎であった。今、麻生は安倍晋三政権の副首相でNo.2だ。実は、田母神氏の世界観・国家観の後援者が麻生で、彼の政治・思想的同志が安倍首相だ。元谷代表は麻生とともに安倍の後援会「安晋会」の有力メンバーだ。
中国側の抗議が続くと、アパホテル側は「立場が違う人から批判を受けたといって、客室から本をなくすことはできず、日本は言論の自由を保障しており、一方的な圧迫で自分の主張を押しつけることを許さない」と言ったというが、中国侵略の過程で2千万人以上を無惨に虐殺した軍国日本の犯罪行為を否認し縮小し隠蔽することを「立場の違い」という言葉でごまかすとは。そのうえ「事実に基づく真の歴史」をあえて口にするとは、まともな精神状態なのか。ドイツでなら、アウシュビッツ虐殺に関してそのような主張を立場の違いとして容認するだろうか。釜山少女像さえ撤去しろと威勢を張る者が「立場の違い」を口にするとは。釜山少女像問題で大使を召還し、通貨スワップ交渉まで中断した日本政府の「とんでもない戦略的判断ミス」を批判したという日系アメリカ人Mintaro Oba前米国務部韓日担当官が、米国政府にそうした日本を自制させるよう注文したというが、これもまた、なんと言うべきか。日本と日本極右をそんな状況に追い込んで、そんな彼らと韓国の保守右翼をグルにさせようとした張本人こそ、米日同盟に執着してきた米国自身ではないのか。
ソース:ハンギョレ 2017.01.20 10:22
http://japan.hani.co.kr/arti/opinion/26295.html