なぜ猫は「すりすり」してくるか? その理由を徹底解説
足元に寄ってきた猫が体をすり寄せてきて、「なかなか前に進めない…」と困ったことがある人も多いのではないでしょうか。
この猫のかわいらしい行動には、実はいろいろな意味があるのです。
猫は、おでこを押し付けて頭突きをしてきたり、頬や尻尾をすりすりと押し付けてきます。
猫がこすりつけるこれらの部位には「臭腺」という分泌腺があり、フェロモンを分泌しています。
例えば、猫の頬から分泌される「フェイシャルフェロモン」は、安らぎのフェロモンといわれており、精神的に落ち着いたときに出るようです。
人や猫が、親密になったことを示すマーキングのような役割もあります。
ただ、フェロモンは同じ種類の動物しか感じ取ることができないので、私たち人間には分かりません。
猫同士がフェロモンを感じ取ると、恍惚(こうこつ)の表情を浮かべます。
猫がこのようなすりつけ行動を行うのは、2つの理由があると考えられています。
一つは、「親愛を示すため」です。猫同士はあいさつをするときに互いの体をこすり合います。
もう一つは、「自分のものだ」という所有権を示すためとされています。
飼い主だけでなく、家具や衣服などにもにおいをつけ、自分のテリトリーにあることを主張しているのです。
洗剤を変えると、知らないにおいに戸惑った猫が、一生懸命においをつけようとすることがあります。
飼い主が外出先でさまざまなにおいをつけて帰ってくると、必死に体をすりつけて、自分のにおいと置き換えようとしているのです。
これも猫から愛されている証拠です。
気が済むまで、させてあげてくださいね。
産経ニュース 2016.3.11 13:30
http://www.sankei.com/smp/life/news/160311/lif1603110005-s.html