東京医大の女子一律減点は実際にはなかったと読売新聞が認める 前日まで使われていた表現は完全消滅
「女子の一律減点」はなかった? 読売が「3浪以下の男子に加点」と修正
社会のみならず世界に駆け巡った東京医大の「女子受験生一律減点」報道。ところが、そのスクープをした読売新聞が8月5日付朝刊1面トップで「同大による内部調査の詳細が判明した」として続報をしている。当初報道の一部が事実と異なることを認める内容で、前日まで使われていた「女子受験生の一律減点」という表現は一切なくなっていた。
先日書いたコラム(「東京医大『女子受験者を一律減点』報道 まだ鵜呑みにできない理由」)で、「正直いえば、誤報になる可能性は極めて低いと私は思っている」と書いておいたが、どうやら「部分誤報」だった可能性が浮上したことになる(男子のみ加点優遇という性差別の本質は変わらないので「完全誤報」ではないという意味)。やはり「報道」=「事実」と鵜呑みにしてはならなかった。
今朝の読売の続報には、次のように書かれている(無料版のヨミウリオンラインでは読めないが、重要な部分なので引用する)。
一部の同大関係者は、1次終了後に女子の得点を一律に減点したと証言していたが、内部調査の結果、1次で女子の減点はなく、2次の小論文で複雑な計算式を用いて減点していたことが判明した。
関係者によると、同大は、1次と2次の結果が出そろった段階で、全員の小論文の得点に一律「0・8」の係数を掛けて減点。ただ、男子の場合、減点後に現役と1~2浪の受験生に一律20点を加点し、3浪には10点を加えていた。逆に女子と4浪以上の男子には一切加点していなかった。
この結果、2浪までの男子は、本来よりも小論文の得点が増えた可能性が高い一方、女子と3浪以上の男子の得点は抑えられ、合格者数が抑制されていた。出典:読売新聞2018年8月5日付朝刊1面(太字筆者)
要するに、1次でも2次でも女子だけを対象にした一律減点はしておらず、2次で現役~3浪の男子に加点するなどの得点操作をしていたということのようだ。
(以下略)
https://news.yahoo.co.jp/byline/yanaihitofumi/20180805-00092047/