破綻危機の大宇造船が『遂に資金を使い果たす』最終段階に突入。社債返済の期限が迫っている模様
流動性危機を迎えた大宇造船海洋が今月初め、産業銀行と輸出入銀行から3200億ウォン(約320億円)を借りたことが確認された。船舶の建造に必要な資金が不足しているからだ。
これを受け、2015年10月に政府が発表した大宇造船支援限度4兆2000億ウォンのうち3兆8200億ウォンが投入された。大宇造船支援の残りの限度は3800億ウォンにすぎない。
◆残りの限度7000億ウォンから3800億ウォンに
金融界によると、大宇造船は今月初め、産業銀行から100億ウォン、輸出入銀行から3100億ウォンの計3200億ウォンを追加で借りた。3月末までに必要な船舶建造費名目だ。
この資金は政府が2015年10月の青瓦台(チョンワデ、大統領府)経済懸案点検会議で支援することにした4兆2000億ウォンに含まれる金額。当時、政府は大宇造船の経営正常化のため、産業銀行から2兆6000億ウォン、輸出入銀行から1兆6000億ウォンの限度性与信で支援することにした。
限度性与信はマイナス通帳のように必要な時に引き出すことができる資金。
このうち両国策銀行は先月末までに3兆5000億ウォンを大宇造船に投入した。産業銀行が2兆4000億ウォン(貸出2兆ウォン、有償増資4000億ウォン)、輸出入銀行が1兆1000億ウォン(貸出)を支援した。
4兆2000億ウォンのうち残りの資金は先月末基準で7000億ウォンであり、金融当局はこれが最後とみている。大宇造船に対する追加の資金支援が難しい状況で、今年末までは資金不足分をこの資金で埋めるしかないからだ。
しかし今回の追加貸出で大宇造船が両国策銀行から借りることができる限度は3800億ウォンに減った。
これに関し金融委員会の関係者は「昨年下半期から両国策銀行が大宇造船に7000億ウォンの限度内で随時資金を貸して償還を受けている」とし「少なくとも上半期中は大宇造船の流動性に大きな問題はないだろう」と強調した。
◆「3月以降」を心配する金融委
しかし市場では、大宇造船の流動性危機が最悪の状況に向かうのではという懸念もある。大宇造船は4月から社債の満期を迎えるが、償還の余力があるかというのが危機説の要旨だ。
満期が到来する社債は4月4400億ウォン、7月3000億ウォン、11月2000億ウォン。
一部では正常企業に分類している大宇造船を債権団共同管理(自律協約)に入れて債務再調整をする必要があるという指摘が出ている。
満期を迎える社債に関して社債権者集会を開き、個人投資家にも損失を分担させるべきだという主張もある。これに関し金融当局は「自律協約は検討しておらず、社債権者集会の開催も検討する段階ではない」という公式立場を出した。
しかし市場では根本的な解決法を考えるべきだという声が出ている。
政府が4兆2000億ウォンの支援計画を出した当時は大宇造船を第2のSKハイニックスとして再建できると見なしたが、今の状況は法定管理(企業再生手続き)に入ったSTX造船海洋のようになりつつあるという見方が少なくない。
金融当局の関係者は「大宇造船の流動性危機を解消する道が見えない」と述べた。
結局は政界に大宇造船解決法を任せるしかないという主張も出ている。大統領候補に支援について問うしかない状況を迎えているということだ。
2017年02月15日10時28分 [韓国経済新聞/中央日報日本語版]
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